「くは、あ…」 蘭の首筋に舌を這わせ、吸う。蘭の顎が、限界まで上がる。シャツのボタンを 外す。蘭の鎖骨が露わになる。その中央にも舌を這わす。 「あ…」 「どうしたの?」 「俺、コンドーム持ってない」 「大丈夫よ」 「なんで?」 「今日、安全日だもん」 「安全日?」 「本当に?」 「うん」 「じゃあ、付けなくてもいいのか?」 「うん。だって、初めては、やっぱり…直接…新一を感じたい…」 「蘭…」 新一は再び愛撫を始める。 シャツのボタンを全部外す。キャミソールが邪魔で素肌が見えない。シャツを 脱がしにかかる。寝ている姿勢だと上手く脱がせられない。焦っている新一を 見かねて蘭が体を起こす。 「いいよ、新一、自分で脱ぐから」 「ばーろー、服ぐらい簡単に脱がせられるよ」 「でも…」 「俺から楽しみを奪うなよ」 蘭が体を起こした事で、ようやくシャツを脱がせられた。そのままキャミソー ルも脱がす。腕を後ろに廻し、ブラのホックに手を掛けるがなかなか外れない。 蘭の耳の側の空気が激しく往復する。 「ねぇ、やっぱり…」 「よし、外れた」 ブラを腕から外す。新一の眼前に蘭の胸が現れる。白くて大きなそれは、呼吸 に合わせて大きく上下している。新一の腕が自然と伸び、それに触れようとす ると、 「待って」 「?」 「新一も脱いで。わたしばっかり恥ずかしい恰好させないでよ」 「あぁ、そうだな」 とボタンに手を掛けると、 「ねぇ、わたしに、脱がさせて」 「えっ!?」 「新一ばっかり、ずるい」 と、蘭は新一の服を脱がし始める。自分で脱がず、蘭に脱がしてもらうのは恥 ずかしいが、悪い気はしない。自分の服を脱がす為に動いている蘭につられて 動く胸や、屈んだ時に見える谷間もそそられる。どうこうしているうちに上半 身は脱がし終わった。サッカーで鍛えた身体に、密かに感心する蘭。 「ねぇ、立ってよ。ズボン、脱がすから」 「あぁ」 新一が言われるままに立ち上がると、蘭は新一のベルトを外して、ズボンを脱 がす。前の膨らんでいるトランクスを見て、生唾を呑む。おずおずとトランク スに手を掛け、下ろし始める。引っ掛かって脱がしづらい。引っ掛かりを外し て下ろすと、その反動で大きく揺れる、新一の息子が蘭の目の前に現れる。 「キャ」 蘭はそのアクションに驚いて、動きが止まる。揺れがおさまると、蘭は眼前の 一物をまじまじと見る。男性性器を至近距離から眺めるのは初めてだ。 「大…きい」 クスッ… 鼻で笑う新一。 「入る…の?」 「入るさ」 どんなに小さなモノでも(笑)横から見ると大きく見える。新一は動きの止まっ た蘭の代わりにトランクスを下ろす。 「次は、蘭のを見せる番だぜ」 耳元で囁き、再びベッドに寝かせる。スカートの横のファスナーを下ろす。フッ クを外し、スカートを脱がす。蘭も腰を上げて手伝う。次にショーツに手を掛 けると、始めはゆっくりと、最後には一気に下ろした。新一の眼前に蘭のヘア が現れる。膝に手を掛けると、おずおずと開かせる。幾ら心を許しているとは いえ、新一に自分の全てを晒すのには抵抗がある。筋肉が足を閉めようと働く が、閉める為の筋肉は意外に弱い。 「あぁ…」 新一に自分の一番大事な所を無防備に晒している。言いようのない不安感と恥 ずかしさがこみ上げる。背中が緊張して震える。その緊張が、今新一に晒して いる所をより潤わせる。潤いの実感が恥ずかしさとなって、また余計に潤うと いう悪循環を成していた。 新一は初めて見る女性器に感動を覚えていた。医学書の図は美しさに欠ける上 に真実を映していない。裏ルートで手に入れた写真に漂う卑猥さも一切無い。 溢れる蜜が明かりを反射してキラキラと光る。この美しさは女性器全般のもの だろうか?それとも蘭だけのものだろうか? “意外と小さいんだな” さっきは「入る」と言ったが、実際に目にする蘭の奥は自分のモノに比べて遥 かに小さい。本当に入るかどうか自分でも心配になって来たが、その考えは捨 てる事にした。 新一は鼻を近づける。蘭の香が鼻粘膜を潤わす。少しだけ角度を変えると、蘭 の中心部を嘗め上げる。 「くぅっ…」 貪(むさぼ)りつく。この表現が最も適していた。 「く、うっ、あぁ…」 クチュ、ピチャ、じゅる… 蘭の押し殺す声と、新一の舌と蘭とが発する音だけが部屋に響いていた。 新一は蘭の身体を登り、しっかりと抱き合う。今度は肌と肌とが直接触れる。 布ごしでは感じられない、肌の滑らかさ、柔らかさ、暖かさを直接感じる。そ の感触だけでイってしまいそうだ。 硬い物がコツコツと柔らかい物に触れる。その度に電流が流れる。 「蘭…」 「新一…」 「俺、もう…」 「来て…」 新一は自分の息子を掴むと、蘭に押し当てる。温かく、柔らかく、ヌルリとし た感覚が亀頭を包み込む。 「う…!?」 新一の背中を、今までで最も大きな電流が駆け抜ける。ゼリー状の液体が、勢 いよく流れ、噴出する。 「……」 「……」 二人の無言の意味は違っていた。蘭は、硬い物が押し当てられた瞬間に、自分 の表面が温かい液体で覆われた驚き。新一は、入れてもいないのに放出してし まった絶望感だった。 「新一…どうしたの?」 蘭は何が起こり、今どういう状態かまだ気付いていない。気付いているのは新 一の様子がおかしい事だけ。 「…蘭……ごめん。出た…」 「出たって何が?」 「その、俺の…」 「新一の、何?」 「えと、つまり、イっちゃった」 「へ?」 「だから、イっちゃった…」 怒る蘭 →SIN1xRAN_34.txt 「…つまり、その、もう終ったわけ?」 「そう」 「入れる前に?」 「しょうがないだろ!気持ち良かったんだから!俺だって入れる前に出るとは 思ってなかったんだから」 二人は身体を起こす。蘭にべっとりと白い液体がねと付いている。 「や、何これ!?」 「俺の…精液だよ」 「そんな事は分かってるわよ。もう〜」 蘭はベッドの上のティッシュで拭く。ふとその匂いを嗅いでみる。 「嗅ぐなよそんなもん」 「だって…」 蘭はしかたなく捨てる。 「それより、どうするの?」 「ちょっと待ってろ。また勃たせるから」 「『勃たせる』って、勝手に勃つんじゃないの?」 「出た後暫くは勃たないんだよ」 「そうなの?」 と、新一のモノに手を伸ばして触る。 「わっ!?馬鹿!」 蘭が触った瞬間にビクンと大きく跳ね、むくむくと大きくなってくる。 「わぁS2 大きくなった」 「喜ぶなよ」 「だって、面白いじゃない」 と、また触る。 「や、止めろよ」 蘭の手を引き離そうとするが、逆に蘭は新一を押し倒す。 「わっ!?」 そのまま蘭は顔を新一の股間に持ってくる。 「男の人の、こんなに間近で見るの初めて」 「な、もういいだろ。うっ!?」 蘭はカップリと新一を口に収める。 「う、あ、あ」 新一の、ただ大きくなっただけだったモノが硬くなってくる。蘭の口は、さっ きの感触に優るとも劣らない。蘭の舌が先端の穴をチロチロとくすぐる。 「や、止めろ!!」 新一は蘭の顔を乱暴に引き剥し、暫く何かを堪えている。 「ふぅ、また出るとこだった」 「新一のって、大きいんだね。顎が疲れちゃった」 「蘭、やたらと上手かったけど、まさか誰かと練習なんかしてないよな?」 「もう、そんなわけないでしょ!!」 「だよな…」 「それより、もう大丈夫でしょ」 「あぁ…」 「来て…」 と、蘭は静かにベッドに寝、新一を待つ。新一も蘭に覆いかぶさり、自分を蘭 に押し当てた。 「いくぞ」 「うん、今度は大丈夫だよね」 「あぁ」 新一はゆっくりと蘭の中に進み込む。熱く、柔らかく、ぬるりとした感覚が新 一を包み込む。 「う…う」 新一は初めて味わう感触に震えながら進む。そしてどうしても進めない所まで 辿り着いた。無理に進もうとすると「うん、うん」と蘭が小さく息を漏らす。 蘭を征服した充実感を味わっていると、ふと何か様子がおかしい事に気付く。 「なぁ、蘭」 「何?」 「痛く…ないのか?」 「うぅん、全然」 「……初めてって痛いんじゃないのか?それに、すんなり入ったし」 「え?」 「やっぱり…練習してた?」 「な!?そんな事あるわけないじゃない!」 「そうだよな、初めてでも痛くない方が多いって言うし、その、蘭は空手をやっ てるし…」 「空手をやってるなら何よ?」 「激しい運動をすると破れるって言うだろ」 「何が?」 「その…処女膜」 カーッ…蘭の顔が赤くなる。 「もう!そんな事ばっかり言わないでよ!!」 「でもよぉ、何か実感が無いんだよな」 「実感って、何の?」 「蘭の処女を奪ったって言う」 「何よ、そんな事ばっかり言うと…」 「あ…」 「今度は何?」 「萎んできた…」 「…ほら、そんな事ばっかり言ってるから!」 「わ、分かった、動くよ、集中するよ」 と、新一は腰を動かし始める。硬さが段々戻って来た。くちゅ…ぐちゅ…くちゃ… 新一と蘭の擦れ合う音が響く。 “………” 腰の動きを前後から、時おり円運動に変えてみる。 “…意外と、滑るんだな……あれ?” 蘭が不思議そうな表情をしている。 「蘭、どうした?気持ち…良くないのか?」 「ん〜〜良く分かんない」 「え!?」 「だって、想像してたのと違うんだもん。新一って、もしかして下手?」 「う゛、俺だって想像してたのと違うぞ!全然締まんないし」 「何よ〜」 「鍛え方が足りねェんじゃねェのか?」 「鍛え方って、どうやって鍛えればいいのよ!?」 「さァな、自分で考えな」 「もう、こうなったら…」 「う゛!?」 蘭が膣活約筋を締め始める。意識して締めるのは初めてだが、どうにかなるも のだ。さすが空手で鍛えてるだけあって(ホントに空手が原因か!?)、締め方が 半端でない。 「痛、いててて、もういい、分かった!止めてくれ」 「どう?分かった!?」 「分かった、分かったから止めてく…う!?」 再び新一の息子が痙攣する。 「どうしたの?」 新一の目が明後日の方を向いている。 「また、出た」 「え!?」 「蘭があんなに締めるからだぞ。締め過ぎて、実際はあんまり出なかったみた いだけど」 「どういう事?」 「管を締め過ぎて、精液が出なかったんだよ」 「…ん〜もう、贅沢ぅ!!」 「しょうがねェだろ!!そういうもんなんだから」 「全く…やっぱり新一って下手なんじゃない?」 「なんだと!?蘭だって不感症の癖に!」 「何よぉ、自分が下手なのをわたしの所為にする訳!?」 「蘭がもう少し感じてくれれば、俺だってやる気が出るのによ!」 「そういう事はわたしをイかせてから言ってよ!!」 「言ったな!ようし、見てろ!!」 と、新一は蘭に口づけをし、思いきり吸い込む。 「!?」 蘭の背中に電流が走る。意識が薄らぐ。視界の周りが白くなる。 「f…う…」 新一の舌が侵入してくるのが分かる。自分の舌がいい様に弄ばれる。抵抗でき ない。全身に力が入らない。 “新…一…” 新一は身体を起こし、蘭の胸に手を付く。 「痛…」 新一は蘭の乳首を摘む。 「あS2」 弾いたり、引っ張ったり、転がしたり、これもまた新一に弄ばれる。 「あS2あS2あS2」 「今度はどうだ!?」 新一は思いきり突き込む。 「あうS2!?」 蘭の身体を起こさせる。蘭は自分を支える事が出来ず、新一にへたり付く。構 わず新一は突き上げる。 「あふ、あう、あ…」 子宮に蘭の体重がかかる。蘭の視線は定まってない。 「あ…だ…」 蘭の腰が痙攣する…全身の筋肉が弛緩する。 「ふぅ…」 「は…はぁ…あぁ……」 新一は蘭をベッドに降ろし、ゆっくりと引き抜く。新一も全身の筋肉から ATP が無くなり、息子にも疲労が溜っている。 「どうだ…蘭…今度は、イっただろ…」 蘭は答えない。そのまま眠りについていた。新一にも眠気が襲っている。オナ ニーの度に「このまま眠れたらどんなに気持ち良いだろう」と考えていた事が ようやく実践できる。「眠りたい」この考え以外浮かばな…い…… 1週間後。 「蘭」 「何?新一」 「あれから、奇麗になったな」 「そぉ?」 悪い気はしない。でも、 「あれからって?」 「男を知った時から」 蘭の顔が真っ赤になる。 「もう、新一ったら!」 「ちゃんと科学的根拠もあるんだぜ。男性の精液が身体の中に入る事によって、 ホルモンの分泌を…」 「はいはい、わかったわよ。それより、話があるの」 「何だよ話って?」 人気の無い所に移動して話を続ける。 「またやりたくなったのか?」 「来ないの」 「…何が?」 薄々感じる。 「生理…」 さーーっ。新一の顔から血の気が引く。 「蘭、安全日って、言わなかったか?」 「ちゃんと、ちゃんと計算したよ。でも…」 「ちょ、ちょっと、考えさせてくれ…」 新一はふらふらとその場を去る。 「新一…」 それを見送る蘭にも涙がこぼれる。 それからまた 1週間、二人は何も手に付かなかった。新一は事件が起きても断 り、蘭も練習が上の空、終いには休んだ。二人は会っても一言も口を聞かない。 流石に周りもその異変に気付いた。特に園子の追求は凄まじかったが、二人は 理由を話さなかった。最も園子には二人が答えなくても理由が分かったが。 「新一…新一!」 「…何だ蘭…」 蘭が晴ればれとした顔で新一を誘う。新一はまだ放心状態。蘭は無理矢理新一 を引っ張って行く。 「どうしたんだ、蘭。いったい…まさか!?」 「そう、来たの!生理が来たの」 「ほ…良かった…」 新一はその場にへなへなと座り込む。 「何よ〜新一。そんなにわたしたちの子供が欲しくなかったの?」 「蘭だって落ち込んでたじゃねェか!」 「あれ?そうだっけ」 「全く…蘭。今度からはちゃんと避妊しような…」 「そ、そうだね…」 済んでしまったから気分は浮かれて冗談も言えるが、これがもし子供が出来て いたら… 「なぁ、蘭。俺達がしたのって、2週間前だよな」 「そうだけど」 「排卵日って、生理の 2週間前だよな」 「あ!?」 再び二人の顔が青ざめる。 「最初の奴を中で出してたらやばかったかもな。2度目も…」 「………」